ラストライブを終えて【雑感】

終わってみると実に呆気ないもので、10年に及ぶアンジーのシンガー生活が終わりました。最後と銘打っただけあるセットリストでした。大袈裟にThisダリアHOMEからのサクラ色、これにはやはり涙腺が耐えられなかった。しばらくジェラ絶ちしていても染み付いたものはなかなか変えられないことを知る。
武道館の音質については特筆事項なし、分かっていたけど最低である（期待してはいけない）。しかし楽曲に対する様々なアレンジメントは、完全に集大成といえるものの、原曲から離れていくことで感じてしまうストレスも少なからずあったと思う。
アンジーの新しい挑戦は自分には真似できない才能がある一部の人に許された素晴らしいものだけど、ファンには少し複雑な気持ちです。おそらく「ライブ最高でしたあ」「またアンジーの声が聞きたいですう」って書き込みで某SNSは埋まることでしょう。
真に成長を望むことや未来に新しいアンジーに出会いたいのであれば「待ってるよー」とか「早く帰ってきてねー」じゃなくて、「満足するまで帰ってくんなよー」と送り出すのが良いのではないかと思います。
帰ってこれる場所、それが「HOME」ってのはそういう意味だとは思っていません。私は安易に早く帰ってきてほしいとは思わない。次にどんな形で会えるのか、それを楽しみにしていたい。
個人的には数年前にカバーばかり歌っていたあの頃のアンジーは目にも耳にも辛かった。あの頃のアンジーで居続けてほしくない。
デビューした頃には無かったもの、それは家族。創作意欲に大きな影響を及ぼしたのは想像に容易。これは異性と親密になると同性の友達を失う人種と同じ性質かもしれない。失って初めて手にするものと、得ることで忘れてしまうものはたぶん似たようなもの。成長とともにこの性質を利用して友達から仲間になり、そしてそれは親友になっていく、その過程は楽曲にも通じるものだと思う。

そして長いツアーも終わってアンジーは月末から米国へ留学。なんだかんだ言って新しい生き方や生活を応援しています。身体に気をつけて、お子さんにしっかり愛を注いで過ごしていただければと思います。


アンジー、また会う日まで。