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2012_GW東北復興支援キャンプツーリング-PART2/3 [2012東北-Tohoku touring]

後半は太平洋沿岸の被災地を目に焼き付けて進みます。松島から石巻へR45で抜けて、
市街地を抜けてR398で女川ブルーラインを走ります。地震の影響で路面はバンピー、
一緒に走っているシャコタン車両はかなり神経をすり減らした模様。二輪チームは峠を快走!
桜が散り始めたミドルスピードのワインディングを気持ちよく流す、広すぎず狭すぎずいい道でした。

まずいきなり現れた雄勝の街、壊滅的でほとんど何もない。まずはここでいったん休憩に。
後から交通整理で付けられたぽつんと佇む無機質なLED信号機がいっそう乾いた空気にさせる。
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結構内陸に入っているにも関わらず2階はおろか3階まで壊滅している。

残った建物は被害の凄まじさを教えてくれるが、もっと印象に残ったのは瓦礫。圧倒的絶望的なその量。1年経って分別まで進んできていることが遠目にも分かるが、なにせ燃やす場所がないんだそうだ。それでも片付けが進むにつれて集まる瓦礫。一部地域の瓦礫なら放射能云々って話はあるかもしれないが宮城~岩手の海岸沿いの瓦礫なんてどこでも燃やせるんじゃないの?って素人考えでは思うのだが。これも風評被害なのか、「瓦礫」って単語だけで過剰にビクつく人々がいるおかげで何も前に進まない。とにかくこれを片付けないことには都市再生計画自体もまったく進んで行かない。自分が住む新潟は受け入れを決定したようだが、ここで早く手を挙げなかった自治体はいつか将来絶対に後悔する。困った時に手を差し伸べられない人々は将来自分たちが手を差し伸べてもらえない、つまりそういうことじゃないかな。何かにつけて広域被曝だの被曝の拡大だの騒ぐ人種がどこにでもいるけど、自分の地元があんな状態になって誰も助けてくれなかったらどういう気持ちになるのかもう一度よく胸に手をあてて考えた方がいいと思う。それほどに圧倒的絶望的な瓦礫の量。この瓦礫が福島からはるか青森の沿岸まで続くと思うとその信じられない量がさらにのしかかってくる。

さらに海岸線を進む。空気がとても埃っぽい。バイクがあっというまに煤けていくのが分かる。喉も痛い。
緑が失われて瓦礫がつまれたこのエリアは行き交うダンプが巻き上げた埃が潮風に乗って舞っている。
すれ違う車両も災害復旧関連車両が大半、平日だったこの日に彼らの邪魔になるようでは本末転倒。
とにかくあちこちの地名と看板をぶら下げたダンプトラックが幹線道路を行き来している。

次に通過したのは南三陸町。恥ずかしい話、宮城県民の自分がこの町が岩手県だと思っていた。
自分が宮城にいた頃は「歌津町・志津川町」だったので、だからいまいちピンと来なかった。猛省。
最後まで防災無線で呼びかけ続けた女性がいた防災対策庁舎にも立ち寄りました。
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近くで見ると3階建ての庁舎はとても高かったです。
その屋上にいたにも関わらずかなりの人数が流された津波の高さ、想像を絶します。絶望的です。
帰ってからyoutubeで動画を見ようと思っていましたが、思い出したくなくてひたすら祈りを捧げました。
動画やテレビで見る庁舎の高さでは伝わらない絶望感がはっきりと脳裏に焼き付きました。
防災に対する考え方にバッファーという考え方は通用せず、確固たる「安心」を作り上げる必要があることを
被災した庁舎を見て思いました。亡くなった方々のすべてに安らかな眠りをお祈り申し上げます。

そして次に立ち寄った先は道の駅大谷海岸。ここも何もなくなるほどの津波で流されていました。
しかしプレハブで営業していましたのでここで昼食にすることに。店内に入ってびっくり。
店員さん達のパワーがすごい!まさに「生きる!」ってこれのこと、パワーが溢れているのを実感。
何気ない店員さんとの会話の中で逆にこっちが元気になれた。相当なパワーをもらった!感動!!
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「これで腹いっぱいになるよ!」とのマスターおすすめのカツカレーを注文。たしかにこりゃ多い!
でもルーが美味くて米が多くてもガンガン食べられます!量が多いのにペースが落ちず完食。満足!

ここで四輪のtamao君とは流れ解散、3日間お疲れさまでした\(^o^)/

さらに北上したどり着いた気仙沼の「鹿折唐桑駅」、ここは今も船がそのままの姿で放置されている。
第一八共徳丸は、福島県いわき市小名浜の株式会社儀助漁業の所有の巻き網漁船とのこと。海に戻すのに5億円かかるらしく、解体するのか海に戻すのか決まっていないらしい。船を見る際には当然海上に出ている部分しか見ないので、本来海中にある部分が見えるとその巨大さがあらためて分かる。今は半ば観光地化している体があるが、地元の人々の気持ちたるや如何、賛否両論難しいものが内包していることは間違いない。

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倒れないように鉄骨の支えが設置されています。IMGP4430.jpg
線路は大きく歪んでいて使い物にならなそう。ドラゴンレール大船渡線の鹿折唐桑駅にて。
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背景の茶色い物体はすべて津波で流された車です。錆びて錆びて、茶色くしか見えない。
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ここでイベントが発生する我々。どこかのテレビクルーがいるなーって思ってたらなんと我々にも・・・!?
なんと「浜らいん」さんに取材を受けました。どんな経緯で気仙沼を訪れたか、どういった3人組なのか、
たしかに知らない人から見たら怪しい3人組なのは間違い無い。
ノートを片手にいろいろな質問をしていただきました。いつもこうして発信してる側なので、
こうして質問されることに意外と慣れてないことが判明しましたね(笑
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否定的に見れば「冷やかし」とか「見世物」と取られることもあるだろうし、好意的に見れば「来てくれてありがとう」って意見も双方あると思う。そこがツーリングという形で被災地を訪れることへの不安な点であった。いろいろな復興支援の形があり、何もどの形も正解なんて分からない中で、浜らいんしかり、ツーリングしかり、何かアクションをしようということが重要なんだと思う。夏頃の発刊で載るかもしれないとのことでしたので楽しみに待ちましょう。
こういった思い出の一つ一つがまた我々を気仙沼、そして東北へに向かわせてくれます。
「出会いは宝」です。彼女達ともいつかまた出会うことでしょう。ふざけた3人組ですみませんでした・・

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この日は国土地理院のGPSの電子基準点があるキャンプサイト「フレアイランド尾崎岬」に宿泊。
松島の松林にいたダニを結構連れてきてしまったようだ。ダニなのかノミなのか分からないが、
とにかくピョンピョン飛んでいたがかゆみや実害が無かったので放置してたw
サイト一番乗りでアディの昨年経験則から買い出しも済ませておいたので、PEG打ってすぐ晩飯に。
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今夜はアディ企画のペンネの夜。どうしても「追いオリーブ」がやりたかったらしい(笑
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美味しく出来たトマトソースのペンネに舌鼓を打ちます。とても美味しくできてました☆
お腹も満足したところで飲み始めます。かんぱ~い!昨日までの大人数が早くも懐かしいです。

今夜は中部界隈から来た1400ccの巨大軍艦2台と他にバイク数台が野営しておりました。
比較的静かな夜でした。チャラファミはやっぱりお断りに限る、ということを実感せざるをえない夜。
いずれにしても気の合う仲間と火を囲んで酒を飲んで語らうことが何よりも幸せ感じるな~。
これらの何か一つが違ったものに置き換わったとき、同じように楽しめるんだろうか??
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今夜も野菜を中心にヘルシー路線をいきます。ロングツーリングはビタミンが欠乏しますので。。
夜は軽い雨がパラついたものの、野外で活動できないほどではなかったので良かった良かった。
この日はタープがあるものの、風で煽られる可能性と翌朝の撤収速度を重視してタープは張らず。
たまには全天の空の下で料理したり酒飲むのも悪くない。今夜はワインで酔っ払って寝ましたよ。
こうして被災地、太平洋側を駆け抜けた夜は更けていきました。
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翌朝、片付けを夜中のうちに終わらせていただけあって各自テント内で朝食を摂ったあと、すぐ出発。
たしか7時くらいだったかな。かなり早いスタートが切れたような気がします。この日は内陸へ移動。
いったん陸前高田まで戻ってR343のループ橋を通って県道19号、そして一関へ抜けます。
道はいいのですが、ここでとうとう雨が降りだしたので初のカッパを装着。峠越えは雨模様。
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一服してる際の燃え尽きた二人。北海道で撮った写真を思い出す1枚。
コンビニで関東からボランティアに来ていた人たちとちょっと小話。いろんなGWの過ごし方がありますね。
暖かい安全安心()な方面へ出かけるのもいいですが、メッセージ性のあるデスティネーションもGOOD!

雨の中の峠越え、苦痛かと思いきや、曲線半径がキツくないので意外と気持ちよくワインディング。
途中ループ橋を越えたりなかなかの峠道を抜けたり、意外と飽きを感じさせないいい道でしたね。
峠を下る頃には雨は止んで路面は徐々にドライに近づいてくる。カッパを脱がずに中尊寺へ向かう。

ここで東京から追いかけてきていて数十分先に到着していたdaiさんと合流することに。
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東京と新潟って距離感を感じさせない「いつも会ってる感」(笑
ドライな服装な我々と対照的にカッパを着込んでいるdaiさん、なにせ雨雲が北上してきてますからね・・・

ここで天気の様子を見つつ昼食まで中尊寺観光でゆっくりします。歴史がさっぱり分からない私でも楽しめるスポットでしたが、当然ながら世界遺産を写真にバシャバシャ撮るわけにもいかず素材はあまりない。
・・・かろうじて松尾芭蕉の句碑をパチリ。
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どなたかこの句を美しく翻訳してください。
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一応お決まりな感じで芭蕉さんと一緒に写真だけは撮りましたけどね。
金色堂は初めてみましたがあんなに金色とはちょっと想像以上でした。
しかも期間限定で書写した書簡までじっくり見られたのは収穫でした。

そして穢れを祓うため輪をくぐって神様を拝みます。このヨゴレ達を神様は浄化できるのでしょうか。
特に一番手前のアナタの穢れはそう簡単に落ちないですわよ~\(^o^)
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美しい庭園の風景に心を奪われます。目の神様には最高額の賽銭を投入しました・・・緑内障怖いもん・・
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イーハトーブしちゃってる風景。桜の向こうに美しい田園風景。こういうのどんどん好きになってきたおっさん俺。
遠くに貨物列車が通ったり、風情ある風景にみんなシャッターを切っていましたね。
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daiさん合流後の昼食は駐車場の近くの定食屋さんへ。盛岡と言ったらわんこそば!否、冷麺でしょ!
「冷麺いま食べなくていつ食べるの!?今でしょ!」ということで調子に乗って大盛り頼んじゃった。
冷麺かじゃじゃ麺かわんこそばか、岩手に来たらこの三択は是非悩んでコンプリートしたくなる。
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daiさんのCB1300SF、巨大軍艦って感じです。荷物は若干少なめなような気がします。
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中尊寺をひと通り楽しんだあと、かんぽの宿一関で風呂に入ってすっきりして、
いったん一関市街地へ出てジャスコで買い出ししたのち今宵の宿へ向かいます。
この頃には天気は晴れ、洗濯物を干したりちょっとひなたぼっこしたり、完全に初夏の陽気でした・・・
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今夜の宿に向かいます。R4から離れてすぐに快適道路になる。さすが田舎はこうじゃないとね。
しろかきが始まりつつある田園風景の中を気持ちよくワインディング。
なんつってもしろかきシーズンの田んぼが一番好き。山々が反射するし、何より動物が増える(蛙w
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ちょっと迷って田んぼの真ん中で予期せず休憩。技術の粋と田舎の風景の不思議なマッチング。
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途中小学生が手を振ってきたり、草むらの虫に夢中になって覗きこむ小学生を見て癒される。
DSとかPSPを覗きこんで他人と目を合わせない都会の子供と違って、挨拶もするし、自然の中にいる。
自分がそうだったからかもしれないけど、子供を育てるならド田舎がベストと感じますね。
テレビでインタビュー受ける小学生が標準語で面白みがないときのがっくり感。共感者求む。

宿は衣川ふるさと自然塾に決定、なんつってもここは屋根付きが選択可能。
今夜以降は雨の予報が避けられそうにもないので、ここにきて少しヘタレてしまいました。
後から調べた結果によるとここは環境省のなにかのプロジェクトの指定を受けているようです。
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雨のせいもあるし連休前の平日ともあり安定の貸切。
屋根があるところにバイクも停めさせてもらえたし、サイトの隣の民家のおじさんと会話したりしたし、
充実したスローライフとのふれあいでした。サイトの隣には廃校になった小学校の分校があったり。
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ついつい小学生気分になって校庭ではしゃぐおっさん3人。
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1クラス35人が6学年だった自分も驚きの小ささ、分校ってこんな感じなのね。温かさを感じますね。
若い頃はこういうのに何にも感じなかったんですけどね、30過ぎるとノスタルジーに弱くてねぇ・・・
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私設教育の場としてスタートして最後はちゃんと分校として機能していた過去が素晴らしい。
きっとここで学んだ子供たちは素晴らしい人に成長していることでしょう。

そして今夜の宿、バンガロー2,000円ちょい、それに一人頭200円というコストパフォーマンス。
中には水道と100V電源、2段ベッドが2つ、6人収容でも2人は板間で寝ることになります。
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バンガローのすぐ脇には炊事場。今夜は貸切なのでここで宴会しちゃますよ。虫もあまりいなくて快適。
ブロックがしっかりしていたのでテーブル代わりにもなるし焚き火台にもなるいい作り。
これがファミキャンとかがいると1グループ1つのファイヤーゾーンしか使えないってことでしょう。
それはさすがに狭いかなー。今夜はラッキーだったかもね、でも炊事場宴会は好きじゃないのですが・・
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デジカメのスマイルキャッチ撮影で遊ぶ。笑顔でシャッターがきれるんです。

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ここでさんぽ・お散歩さんと福島でお別れしたマイクさんが合流!
thiefさんは雨雲を呼ぶ男の汚名がなかなか晴れませんね。(←!)

晩飯はフジッリ。今日はちょっと味を変えてカルボナーラ。市販ソースですがうまい!IMGP4527.jpgIMGP4528.jpg
追いバコン」と「追い胡椒」「追いパセリ」の全量投下でジャンク道をまっしぐら!w
昨日までの静かな夜と打って変わって人数が増えたことでわいわい楽しく火を囲みます。
(それにしてもthiefさんのデジカメの性能の悪さには閉口した。出来上がりの日記を楽しみにまとう。)
これも貸切がなせるわざ。日が落ちて雨風も強くなってきたので声もかき消されたとおもいます。
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焼き物をひと通りやっつけたあとは室内へ移動して二次会スタート。100V電源最高です。
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今宵は6人中3人が違法改造消音器を装着している状況。
レーシングマフラーが3台、他3台は死んだように眠るという構図。レーサーは自分の音が気にならない。
しかしサーキットの周辺住民は耳栓やらiPodを準備しているという周到さ、こやつら・・・デキる!(?)

以上にてPART2\(^o^)/終了~☆PART3へ続く。
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コメント 2

マイク

長文お疲れ様です!楽しい思い出がよみがえります。
自分が居ない間の、出来事がわかって面白いです。
by マイク (2012-05-07 22:31) 

yurnet3

>マイクさん
東北はいい季節でしたね!(ちょっとの雨は除いて笑
また福島あたりでゆるくキャンプしましょう~
by yurnet3 (2012-05-09 00:10) 

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